ストレス社会と言われるように、ストレスの原因が多い現代。ストレスを感じると呼吸が浅くなったり、眠れなくなってしまったりすることもあります。
「ヨガはストレス解消にピッタリ」といった話は聞いたことがありませんか?ヨガがストレスに効果的と言われるのにはしっかりと理由があります。
さらに、ストレス解消のためにヨガを始めることで、副次的に得られる効果も多いのがヨガです。
そこで今回は、ストレス解消にヨガをおすすめする理由と、ストレスに効果的なヨガポーズ6選を紹介していきます。
人はストレスを感じると呼吸が浅くなる
日常で自分の呼吸に意識を向けてみたことはありますか?
普段から無意識に呼吸できているから、あまり意識したことがないという方も多いのではないでしょうか。
一度、ゆっくりしている時の呼吸と忙しい時の自分の呼吸を比べてみてください。忙しくしている時の呼吸は、ゆっくりしている時の呼吸よりも浅くなってはないでしょうか?
人はストレスがかかると知らず知らずのうちに体がこわばり、呼吸が浅くなってしまいます。
不安なことや心配なことがあると、息が苦しくなる経験はありませんか?それはストレスによって呼吸が浅くなってしまっているのかも。
逆にリラックスできている時には呼吸は深くゆったりしたものになります。熟睡できている時なんかも、ゆったりとして腹式呼吸になっていると思います。
なんでストレスを感じると呼吸が浅くなるの?
では、なぜこんなことが起こるのでしょうか。これには、自立神経が関係しています。
自律神経には交感神経や副交感神経と呼ばれるものがあります。
この2つは体のさまざまなものを調整しているのですが、これには呼吸も含まれているのです。
交感神経は体を活発化させ、アクティブな活動を可能にする神経。アクティブになることで心拍は上がり、呼吸も浅くなります。
ストレスを感じることで交感神経が優位になり、呼吸が浅くなってしまうのです。
交感神経はメリットも多いのですが、交感神経が優位になり続けることで心身は常に緊張し続けてしまうことに。
逆に副交感神経は、体をリラックスさせ、呼吸を深くゆっくりにしてくれる神経です。交感神経が優位になることで、呼吸も深くなり、心身もリラックスすることができます。
「そうか!ストレスを解消させるには、副交感神経を優位にすればいいのか!」と思っても実際どうやってやればいいのかよくわかりませんよね。
では、深呼吸をすることで気持ちが落ち着いたという経験はないでしょうか?このように、深い呼吸を意識的にすることで副交感神経は優位になり、リラックスできます。
しかし、日常的に意識し続けるのは難しいもの。ましてや、ストレスを感じている状況では色々なことを考えているはずなのでなかなか呼吸に意識を向けることはなかなかできることではありません。
しかもストレスを感じ続けることで、それが慢性化してしまうかもしれません。
そこでおすすめしたいのが、ヨガなんです。
ヨガがストレスに効果的な理由
ヨガにはストレス解消効果があるというのは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
ヨガの目的は「アーサナ(ポーズ)」「呼吸法」「ポーズ」の3つの要素を組み合わせて心身のバランスを整えていくことです。
この心身を整えるというのは、体の歪みを整えるだけでなく、自立神経も整えてくれます。
呼吸を意識しながら、ポーズを取ることで呼吸に意識を向ける癖も身につきますし、ヨガを通して瞑想を行うことでもストレスを大きく減少させることができます。
ヨガを行ったあとは、穏やかな気持ちになれることでしょう。
ヨガでストレスを解消するメリット
ヨガにはたくさんのメリットがありますが、特にストレスに効果的なポイントが大きく分けて3つあります。
自立神経のバランスが整う
ヨガを通してポーズや呼吸を行うことで自律神経のバランスを整えることができます。
通常では、交感神経と副交感神経は交互に優位になったりと繰り返されている物なのですが、長い間ストレスにさらされるとこのバランスが崩れてしまうことがあります。
このバランスが崩れることで、疲れやすくなったり、なかなか寝付けなくなったりすることがあります。
しかし、ヨガを行うことでこの自律神経のバランスが整い、心地よくリラックスした状態になることができます。
呼吸に集中しながら体を動かし、瞑想を行うことでストレスから自然と解放されることでしょう。
睡眠の質が良くなる
睡眠不足に陥ってしまうと、しっかり眠れている人よりストレスを受けやすくなることがわかっています。
「最近、寝付けない」や「寝てるのに全然疲れが取れない」と感じることはありませんか?そんな時はヨガをやってみてください。
ヨガには体や心の緊張をほぐし、リラックスさせる効果があるので、ぐっすり眠れるようになるはず。
さらに、ヨガをやってみるとわかりますが、リラックスするだけでなく、程よい疲れを感じることができます。この程よい疲れも、寝つきを良くしてくれるメリットになってくれるはずです。
体の歪みが整うことで心も見た目もスッキリする
ヨガを行うことで、骨盤などの骨格の歪みが整っていきます。これによって姿勢が良くなるなどの見た目がスッキリするメリットがあります。
さらに、歪みが整っていけば全身の血流も改善され、老廃物が流れるなどデトックス効果も期待できます。
姿勢が良くなるなど、体が整うことで体のだるさなどなくなり、スッキリと前向きな気持ちになることができるでしょう。
ヨガを行う際の注意点
初心者でも簡単に始められるヨガですが、いくつかヨガを行うときに気をつけて欲しいポイントがあります。
無理なポーズを取らない
ヨガでは自分のできる範囲でポーズを行うことが推奨されています。無理にポーズを取ることで体を痛めてしまうこともあるので注意です。
なので、難しいポーズも無理にやろうとせず、少しづつできるようにしてみてください。
コツとしては、完璧なポーズを取ろうとするのではなく、リラックスした深呼吸を意識しながら行うことです。
呼吸が浅くなったり、息が止まったりしていたら、それは少し無理をしているのかも。
深い呼吸を意識して、少しずつ自分のできるポーズを増やしていけるといいですね!
食後のヨガは控える
食事をとってすぐにヨガを行うことは控えるようにしましょう。
ヨガには内臓を刺激するポーズもあるので、食後すぐに行ってしまうと気持ち悪くなってしまうこともあります。
食後2時間程はヨガを行わないのが、理想とされています。
心地よくヨガを続けていくためにも食後にヨガは行わないようにしてみましょう。
ストレスに効果的なヨガポーズ6選!
ストレスに効果的なポーズを6つほど紹介していきます。深い呼吸を意識しながら行い、終わった後の心地よさを味わってみてください。
上向きの犬のポーズ(ウールドゥヴァ・ムカ・シュヴァナーサナ)
体のコアを鍛え、姿勢を改善してくれるポーズです。上半身に心地よいストレッチを感じることができます。
【やり方】
① うつ伏せになり、両手を胸の横に置きます。足の甲は床につけて置きましょう。
② 息を吸いながら上半身をゆっくり持ち上げます。この時、肩甲骨は寄せて首を長く保つようなイメージで。
③ 息を吸いながら肘を伸ばし、胸を上に持ち上げましょう。両足の指先を後方に伸ばすイメージを持つと腰に負担がかかりません。
④ この状態で5呼吸キープしてみましょう。
- 肩は下げ、首は長く保つイメージで。
- 上半身だけでなく、下半身もバランスよく使って体を持ち上げることが大切です。
- そのためにも、足を引き締めながら状態を持ち上げるイメージを持ってください。
ダウンドッグ(アドームカシュヴァーナーサナ)
首周りや全身のストレッチ、全身の血流を改善するポーズです。
【やり方】
① 四つん這いになり、つま先を立てます。
② 両手でマットを押してお尻を天井に向かってあげます。この時、手が滑ってしまうかもしれませんが踏ん張って!
③ 肩甲骨の距離を縮め、背中から手までが一直線になるようにする。
④ 肩甲骨の距離を縮め、背中から手までが一直線になるようにする。
- かかとをマットにしっかりつけ、手のひらと足両方でバランスを取る
- 膝は曲がっても大丈夫◯
- 背中が真っ直ぐになることを意識する
ガス抜きのポーズ(パバナ・ムクターサナ)
骨盤を整え、血行改善を期待できるポーズです。さらに疲労回復やリラックス効果も期待できるので寝る前にとてもおすすめです。
【やり方】
① あおむけに寝転がってください
② あおむけに寝転がってください
③ その状態で3〜5呼吸キープしてください。
- ガス抜きのポーズのポイント
- リラックスして深い呼吸を意識する
- お尻は床から自然と持ち上がるところでキープ
ハッピーベイビーのポーズ(アーナンダバラーサナ)
股関節周りや下半身の血行を促してくれるポーズです。心地良いストレッチを感じることで身体をリラックスさせ、疲労回復を促してくれます。
【やり方】
① まずは仰向けに寝転がります。
② まずは仰向けに寝転がります。
③ 両手を足の内側から伸ばし、足を小指側から掴みます。
④ 膝を開いて、足裏を天井に向けます。
⑤ 股関節のストレッチを感じるためにも、腰が床から浮かないようにしましょう。
⑥ 足裏と手のひらはお互いに押し合う力を感じましょう。
⑦ ゆったりとして呼吸で8〜10呼吸ほどポーズをキープしましょう。
- 足の裏をつかむことで上体が力んでしまう場合は、太ももの裏を掴んでもOK
- 腰が浮いてしまう場合は、足の高さをやり易いように調整してみて。
- 股関節が硬い場合は、無理をしない範囲で行いましょう。
- ポーズのあとは両足を伸ばし、心地良い余韻を感じてみて。
横たわった合せきのポーズ(スプタ・バッダコナーサナ)
腰まわりのストレッチや内臓の活性化、骨盤を歪みを整えるポーズです。さらに背骨や骨盤の歪みからくる体の緊張を取り除くのにも効果的なポーズです。
【やり方】
① あおむけに寝転がり、膝を立てた状態から始めます。
② 足裏同士を合わせて、膝を外側に開いていきます。
③ 全身の筋肉の力を抜き、リラックスした状態で3〜5呼吸キープしてください。
- なるべくリラックスして行う
- 股関節が辛い場合は、膝や太ももの下にクッションや丸めたタオルを敷けば楽に行えるはず
- ここにテキストを入力
ワニのポーズ(ジャタラパリヴァルタナーサナ)
お尻や股関節をストレッチだけでなく胸を開くことで、背中や骨盤を歪みを整えてくれるポーズです。
【やり方】
① あおむけに寝転がります。
② 右膝を両手で抱え、反対の足はリラックスさせます。
③ 右足を左側にゆっくり倒していきます。同時に右手と顔を右方向へ向けます。
④ 右の脇腹と筋肉を緩め、ストレッチを感じてください。(右膝は地面につかなくて大丈夫!)
⑤ その状態で5~8呼吸し、ツイストを深めていきます。(余分な力を抜き、リラックスすることで自然とツイストが深まります。)
⑥ 左足で同様のステップを5呼吸行います。
- 膝は床につかなくてもいいので肩甲骨が床から離れないように意識
- 肩甲骨が浮いてしまうと、腰に負担がかかるので要注意です
- 体に余計な力を入れず、リラックスすることが大切
まとめ:ヨガでストレスをしなやかに受け流そう!
ヨガにはたくさんのメリットがありますが、ストレスに対しても効果的です。
特にヨガには交感神経や副交感神経といった自律神経のバランスを整える効果があるので、他のストレス解消法よりも断然おすすめできます。
普段から呼吸を意識してヨガを行うことで、浅い呼吸の改善や睡眠不足の改善に大きく役立ち、ストレスも受け流せるようになります。
なので、今回紹介したポーズをぜひ深い呼吸を意識しながら行ってみてください。